加東市のヨガ教室 モクシャ

玄米菜食 沖ヨガ式「ヨガ食」のお話

ヨガでは姿勢、呼吸、心が1つになって完全にバランスをとることを目指して、
ア−サナや呼吸法を行いますが、食事もその修行法の1つです。
 

食事とは天のエネルギーと地のエネルギーを取り入れることだと考えます。
太陽の光の成分と大地の成分が1つになったものが食べ物です。
 

現代人は不自然生活の積み重ねによって、姿勢や呼吸を悪くし、心のバランスを失っています。
人間にはもともと、自分自身に適した食事を選択する能力があります。
でもバランスを崩した状態ではこの能力を十分に発揮できず、
間違った食事をしてしまいます。これが病気の原因です。
自然性を回復するためには、無意識に適した食事を選択できるようになるまで、
意識して食事のバランスを整える必要があります。
 

沖ヨガでは陰陽哲学に基づいた、食事によるバランスの取り方を基本に教えます。
これはジョージ・オーサワとしてパリで活躍した桜沢如一(さくらざわゆきかず)のマクロビオティックを応用したものです。
 

陰陽哲学とは中国から日本に伝わった古い思想です。
陰、陽とは2極の相反するエネルギーのことを指します。
宇宙はもともとこの2つが区別なくまじりあって1つの渾沌としたエネルギーであったとして
これを 「太極」 呼びます。
「太極」 が 「陰」 と 「陽」 の2つの性質に別れたところから物質的な現象世界が出現したというのが
陰陽哲学の基本となる思想です。
 

陽は能動的性質をもつエネルギーで 「天のエネルギー」 に象徴されます。
陰は受動的性質を持つエネルギーで 「地のエネルギー」 に象徴されます。
 

「天」 は太陽のように惜しみなく与え、成長を促すエネルギーで 「地」 は大地のように、すべてを受け取り
むだにすることなく貯え、養い育てるエネルギーです。
 

「陽」 と 「陰」 は、相反し対立しながらも助け合い、混じりあおうとする性質があります。
この性質から螺旋上に回転するエネルギーが生まれ、止まることなく動き続け、循環していきます。
これがすべてのモノゴトを生み出す力の源泉であり、宇宙の本質です。
そして陽と陰がたがいに力を発揮しながら、そのバランスがとれていれば、正しい循環が生まれ、
宇宙は安定すると考えます。
この安定した状態のことを 「中庸」(ちゅうよう) といいます。
インドの言葉に当てはめると陽がラジャス、陰がタマス、中庸がサットヴァです。
ヨガはこの中庸をめざします。
太陽は陽の代表で、月が陰の代表ですが、ハタ・ヨガのハは太陽の意味、
タは月と言う意味ですから陰陽哲学ももとはヨガからきていると考えられます。
 

この宇宙観を食事法に応用したのがマクロビオティックです。
食材の持つ性質や成分、また調理法などによって食べ物を陰性、陽性に分類して、個人の体質、病気など
に合わせてバランスを整え、食事によって完全な健康体をめざすのがマクロビオテックです。
 

たとえば、ナトリウムを多く含むものは陽性、カリウムを多く含むものを陰性と分類します。
夏や熱帯で育つものは陰性、冬や寒冷地で育つものは陽性です。
熱を加えて調理したものは陽性、ナマは陰性です。
陰性、陽性とはあくまで2つ以上のものを比較した時の便宜上の分類法です。
またこの分類も絶対的ではなく、気候や土の成分もその土地土地によってことなるため、
興味のある方はマクロビオテックの専門書で勉強してみて下さい。
 

すべての物質はみな、その本質に陽と陰の両方のエネルギーを持っていて、
1つの完全体として存在しています。たとえばりんごの皮は陽性で、実の部分は陰性です。
沖ヨガではバランス食として、全体食と自然食をすすめています。
全体食とは野菜は葉、根、皮を捨てる事なく食べます。魚は骨と皮も食べます。
一部を捨ててしまうと完全体でなくなり、偏ったエネルギーを取り入れることになるからです。
もう一つは自然食です。これ、住んでいるでいる土地でその季節に自然に育ったものを食べるということです。
たとえば熱帯の果物は身体を冷やす作用を持ちます。
それを寒冷地に住む人がたくさん食べると陰性に偏って、病気になってしまいます。
このようなことを守りながら、小食にして、そしてできるだけ多種類を
少量ずつ食べ、その時に食べたいものだけを食べるように、
食べたくないものを残すようにしていきます。これをくり返すうちに、
自分に適した食べ物を自然に選択できるようになると 「沖ヨガ」 では教えています。
 

日本人は主食として米をたくさん食べます。
米は精米して白米にすると完全体でなくなるので、わたしは玄米を食べています。
玄米と野菜が中心の食事をしています。米も野菜もほとんど
自分の住んでいる場所で収穫したものを食べます。


わたしはおむすびを丸い球体にします。
三角や樽のような円柱型にする人もいますが
球体がより完全体をあらわしているように感じています。
わたしが普段食べるのはこの玄米を中心に
季節の野菜を少しと漬け物や納豆、味噌汁などの
発酵食品といったシンプルなものです。
肉類は避けられない場合以外食べません。
今は特別問題を感じないので、これがわたしに合った
食事なのだと思っています。
その時に手に入りやすい材料で、なるべくシンプルに
調理するのが自分にとっては無理がなく
そして、おいしく感じられます。
 

ヨガという言葉は日本語で 「むすぶ」 と訳されます。
むすぶとは2つ以上のものを繋ぎひとつにまとめるというような意味の言葉です。おむすびに心を癒す力があるのは
これが宇宙の生命力につながる食べ物だからかもしれません。
 

食事は自分に合った方法を自分で見つけるしかないので、こうすれば必ずみんなが良くなる
とういうものはないと思います。
それよりも食事を悟りへの修行とする心が大切だと考えています。
つまり食事を通して 「いただきます」 の心を育てる、ということです。
食べるとは他の命を犠牲にして自分の命を養うことだと自覚して、食べ物に懺悔の心を持ち
感謝の心を捧げる、これが 「沖ヨガ」 の哲学です。食材を完全体としてまるごと食べるのも、
シンプルに調理するのも、わたしにとっては命をいただくのだから、
なるべく捨てずに全部いただこう、食材がもともと持っている味や色や栄養を生かしてあげよう
という気持ちからそうしているだけです。

どんなものをどれだけ食たら良いかを考えすぎるよりも、心で食べることが大切だと思っています。
そしてこれは 「沖ヨガ」 の言う 「仏性啓発行法」 であり、
  悟りの道に通じる食事法だと信じています。

 



 

ヨガ教室モクシャ(MOKSYA)は兵庫県加東市でヨガを指導しています。
基本のアーサナで身体の歪みを整え、ヨガの呼吸法、瞑想を実践することでよりよく 生きることを目指します。

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